右手にはひと握りのタネ。
あたりを見渡すと、そこには広い大地が広がっている。
青く高く突き抜けた空と、耳元で唸るように吹き抜ける風。
地平線のその先に想いを馳せながら、足元の土の感触を確かめる。
まだ何の芽が出るのかわからない、発想のタネ。
一粒一粒をゆっくりと見つめながら、私たちは自由を思い描く。
そこには、常識やルールなど、縛られるものは何もない。
自分が形にしたい願いを、ただしっかりと想うだけだ。
タネを土に埋める?
それが常識だ。
私たちは意を決して、タネを空高くばらまく。
タネは光輝き、弧を描きながら舞う。
そう、いつだって発想は自由だ。